⚡ 要点
- 既定の組合せ:内ねじ 6H と外ねじ 6g で、一般締結の約 90% をカバーできます。
- 公差等級の読み方:数字は精度等級(3 が最も厳しく、8 が最も緩い)、英字は位置(H は内ねじ、g は外ねじ)を表します。
- すきまばめ:H/g と H/h、遷移:H/k、しまりばめ:H/N。
- 規格:GB/T 197-2003、ISO 965-1 に整合。
- 重要:ボルトは 6g、ナットは 6H が既定です。等級を安易に上げないでください。
1. 公差等級の読み方
例:M8×1.25-6H/6g
- 6:公差等級 — 数字が小さいほど公差は厳しくなります。
- H:内ねじの基本偏差の位置(H は基準線上にあります)。
- g:外ねじの基本偏差の位置(g は基準線より下にあり、すきまを与えます)。
内ねじは大文字(G/H)、外ねじは小文字(e/f/g/h)を用います。
| 位置 | 偏差 | 性格 |
|---|---|---|
| 外ねじ g | 負(基準線より下) | すきまがあり、めっきを吸収できる |
| 外ねじ h | ゼロ | 最も厳しく、精密なはめあい |
| 外ねじ e/f | 大きな負 | 大きなすきま、高温や汚れた環境向け |
| 内ねじ H | ゼロ | 基準となる位置 |
| 内ねじ G | 正 | めっき後も組付け可能 |
2. 代表的なはめあいと用途
| はめあい | 性質 | 用途 |
|---|---|---|
| 6H/6g | すきま | 一般のボルト・ナット、最も一般的 |
| 6H/6h | 最小すきま | 精密位置決め |
| 6G/6e | 大きなすきま | めっき品、高温環境 |
| 6H/5g6g | 精密 | 工作機械、計測器 |
| 7H/6n | 遷移・しまりばめ | ねじインサート、永久結合 |
3. 精度等級の選び方
- 4/5 級:航空宇宙、精密計測器。
- 6 級:一般機械、自動車、標準的な締結部品。
- 7/8 級:建築、鉄骨構造、粗い作業。
重要:ボルトは 6g、ナットは 6H で出荷されるのが既定です。めっきを施す部品は、めっき後に 6g に戻るよう厚めの余裕(6f/6e)で製作する必要があります。そうでないとねじ込めません。
4. 選定のよくある質問
Q:8.8 の表示は精度等級 8 のことですか? いいえ — 8.8 は強度区分であり、ねじの公差等級ではありません。
Q:亜鉛めっきのボルトがねじ込めないのはなぜですか? めっきでねじ山が痩せます。めっき前を細めにした 6g、または内ねじ 6G を指定してください。
Q:3 級は 6 級より優れていますか? 厳しくなりますが、コストは 2〜3 倍になり、必要性はほとんどありません。